しゃくれとすきっ歯がコンプレックスになるはずだった
ぼくは顎がしゃくれてます。それだけでなく、上の前歯が一本生えてこなくて見事なすきっ歯になっています。
この事実を知ったというか自覚したのが、小学校低学年のときの歯科検診。
検診後、ぼくだけ別の用紙が渡されて、歯医者に必ず行くようにってことでした。
専門用語で書かれててよく覚えてないのですが、ようは「かみ合わせがみんなと違う」と「大人の歯が一本足りませんよ」って。
嫌いな歯医者でいろいろ矯正を試みましたが、結局は治らずに今も「しゃくれ&すきっ歯」でやらさせてもらってます。
歯にガムみたいなのをかぶせたり、ワイヤー使って矯正してみたりしてたな。全然効果無かったわ! あのヤブ医者め!!
当時こそ、「少しはこのあごどうにかなんないのかな」とか考えてたと思う。
でも今になって思うのが、よくこの「しゃくれとすきっ歯」がコンプレックスにならなかったなということ。
今までさんざんいじられましたが、全部笑いになってる。相手のいじり方がうまいのか、ぼくが適当主義だからなのか、嫌な思いやムカついたりは一回も無いかもしれない。
そうやって笑いになったから全然気にならないって思うのもあるけど、このしゃくれに自身を持てたこともあった。
アントニオ猪木を知る
小学生のころ、友達数人と新日本プロレスにハマった時期があった。※以下新日
そのころの新日はアントニオ猪木が現役でバリバリだし、nwoジャパンで盛り上がってたくらいの時期かな?
そこでアントニオ猪木がめちゃくちゃかっこよく見えて、すごい好きだったんです。
何度も親日を観ているとあることに気づきました。
「あれ? 猪木のあごとぼくのあご、すげー似てる!!」
「猪木も出てるし、ぼくも出てる!」
その日からぼくはあごが気になってる小学生から、あごが猪木に似てる小学生へと意識が変わりました。
それからは自分のあごが出ていることがなにか特別なことのように思えて、勝手に優越感に浸ってたな。何を言われようが、「ダッシャ!」でよく笑いもとれたし。
「なんだ、あご治らなくても大丈夫だな」と完全に吹っ切れてた。
思春期にはさすがに少しは考えた
それから今まであご治そうと思うこともほとんどありませんが、一度、思春期にもしかしたらこの「あご」が治ったら凄く女子にモテるかもしれない! と勘違いしたことがありました。この世の全てがひっくり返るかもしれない! なんて妄想して。
でもあごひとつでそんなに変わんないと思うんですよ。最初は周りの反応も少しはあるかと思うのですが、周りの人はあごが出ていないのが普通です。
「あご出てる」から「普通のあご」になるのは、特徴がひとつ無くなるんだなと思うとなんか損してる気分になるんですよね。
そんならこのままでいいやと。
それにあご出てる人のポジティブな特徴を発見しました。
しゃくれのメリット
あご出てると、なんとなく面白いやつに見える!
これ凄いメリットじゃん。
無表情でいるだけで面白そうオーラが出てる。あごも出てる。凄い。
周りにいませんか? しゃくれている友達。いるならその人の顔、なんとなく、どことなく面白そうじゃないですか?
それオーラ出てるからあやかった方がいいですよ。
さいごに
本気で悩んでる人っていますよね、しゃくれ具合にもよりますが。
生活が困難なレベルならもちろん治すべきだと思います。
でも少しだけしかしゃくれてないなら、あとは気の持ちようです。しゃくれを自分のデメリットにするかメリットにするか。
自分の振る舞い方で随分周りの反応も変わってくると思います。
「しゃくれの話題には触れるんじゃねえ!」という顔してると、まわりの人もなんだか腫れ物にさわるみたいになって、ざっくばらんな話とかできないじゃないですか。
そんなときはこっちからしゃくれの話題をふってやればいいんです。
「あ、こいつはしゃくれいじってもいいヤツ」って向こうが思えば、あとは勝手におもしろくいじってくれます。
「しゃくれ」をコンプレックスにするんじゃなくて、武器にして相手の笑いのツボをガンガンついてやりましょうよ。
せっかく「しゃくれ」て生まれてきたんですから。他の人には無い特権だと思いましょ。
PS、すきっ歯は、タモリさんもすきっ歯なので面白いからどうでもよくなりました。